「俺たちは運命力が足りない」あらすじ・感想

大好きな藤峰式さんの新作です！！！
帯の破壊力よ。
「チ〇ポが挿入らないと死ぬ！！！！！」ですよ。すご。
ギャグテイスト満載ぶりを予感させるも
そこは藤峰式さん。泣かせにもくるんです。
こういうところが天才だなぁと思うし、大好きです。

オメガバースものではあるものの、
運命の番に焦点を当てているため、
Ωの冷遇や差別表現といったものは見受けられず、
作中の社会をストレスなく受け入れられるのも良い点だと思います！
あくまでエッセンスとして取り入れられたのかなと。
運命の番なのに、攻を（物理的に）受け入れられない、
というのが作中の笑いどころであり、核心でもあります。
運命なのに、なんで？何が足りないの？を膨らませると
こんなに素敵なお話ができるなんて…すごい…
もちろん、クスリと笑えるセリフ回しは健在ですので、
そちらも普段通り楽しめるところも嬉しい～

さて、本作のカップル。
利勇も丈さんも、どちらもほんと～～～に利他的です。
悪くいってしまうと、自罰的というか自己犠牲の精神が強いというか…
自分のことは二の次、家族が最優先な利勇と、
かつての事故から自棄になった経緯を持つ丈さん。
諦めたくないものがある利勇と、諦めたいものがある丈さん。
性質は似ているけれど、大事なものが正反対のベクトルを向く二人。
実はそこに丈さんの丈さんが利勇にインサートできない原因が…とか、
誰が想像できたのこの展開…！！！
でも、そこが感動につながるんだから本当にすごい。
ここが面白かったし巧みだ～！と感動しましたよね…
エピローグがもっと読んでみたい作品なのですが、
これ以上は蛇足になっちゃうのかなぁとも思います。
特典のリーフレットで我慢我慢…！！
（本編後の二人なのでイチャイチャぶりが良かった。）

結局、あのうさん臭すぎるサイトはなんだったの？
という謎が、カバー下で判明するのも素晴らしかった。
最終話・最終ページはそういうことだったのね～、と。

あと！読み切りで入っている紳士おじさん×遊び人おじさんが
非常に良かったです！！！！
紳士な見た目で中身はちょっとSなのもいいし、
これまでタチ専だった遊び人おじさんが
めくるめくお尻の快楽に目覚めるのも良い…