■書籍情報
著者 | 赤いシラフ |
書名 | いとしの毛むくじゃら |
レーベル | DAISY COMICS |
出版社 | 英和出版社 |
出版年月日 | 2021/10/30 |
■あらすじ
他人よりもかなり、だいぶ。
体毛の薄いことがコンプレックスな辻 慎一郎は、
自宅の風呂でつるつるな腕や股間を眺めては、
友人らのからかいを思い出し凹んでいた。
そうして目を閉じ、物思いに耽るなんていつものこと。
ちょっとおセンチ、だけど平和に
今日も日常は過ぎていくはずだった
……のに!
顔を上げるとそこは、異国の宮殿。
目の前にたなびく
艶やかな髪に目を奪われていると
あっという間に囚われの身!?
全くこちらを見ない
毛の民らの中でただ一人
慎一郎に声をかけ、触れるのは、
第十王子・ファルだった。
探るように触れる毛むくじゃらに
いつしか身体は反応して……
裏表紙より
■カップリング
毛族のケダモノ王子 × 体毛つるつるフリーター
単行本帯より
攻:ファル=ジャスールシャラジスム=ワハシュ
受:辻 慎一郎
■感想
ランク | A |
異世界転移モノなんですけど、本作も俺つえぇ~とか、
現世での能力で無双~!!!!とかではなくて、
むしろ嫌われ主人公というか…
転移した先が、体毛が豊かであることがステータスであり、
体毛が薄い・ないのは恥である、という世界なので、
全身ツルツルの慎一郎は、バケモノ扱いされてしまいます。
そんな世界の中で、口は悪いものの世話を焼いてくれることになったのが
第十王子のファルです。
このファルがですね~~~~
王族としての誇りもあり、市井に耳を傾けられる度量もあり、
小さな子供たちへの教育も熱心である、素晴らしい男なのですが、
第三者の名前を呼ぼうとしない、という不思議な癖があります。
また、権力者としての傲慢さも持ち合わせていて、
慎一郎に対してもそんな態度で接することもあります。
そんな彼が、不器用ながら慎一郎のご機嫌を取ろうとしてからの
名前を初めて呼ぶシーンがとても良かったです。
ただ、このシーンのあと、一波乱があって切ないんですよね…
もちろんハッピーエンドにはなるとわかっているんですけど、
どうなっちゃうんです!?てハラハラしちゃった。
でも、ここを乗り越えた先のラブラブぶりがまた良かったです!
慎一郎も、お仕事をもらえたし末永く仲良くしてね…!
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