「どう考えても死んでいる」あらすじ・感想

■書籍情報

著者雁須磨子
書名どう考えても死んでいる
レーベルRUTILE COLLECTION
出版社幻冬舎コミックス
出版年月日2021/06/24

■あらすじ

名前を強く呼ばれ、気が付いた目黒晋太郎は、

自分が死んでしまったことを認識する。

自分を呼ぶ声のもとに辿りつくと、

恋人・翼が怪しげな霊能力者の男に騙されている場面に遭遇。

霊能者が翼にキスしようとしたところで、

晋太郎は窓を割って妨害するが、

翼にはその姿は見えていない。

しかし晋太郎がやったと確信する翼は、

再びその霊能者に降霊を頼んでしまう。

死んで1年半経ったことを

知った晋太郎は、未だ「晋太郎に会いたい」という翼に、

自分も会いたいと願うが……!?

■カップリング

攻:自分を呼ぶ声で目覚めた幽霊・目黒 晋太郎

受:霊能者に降霊を依頼した晋太郎の恋人・神村 翼

■感想

ランクA
雁須磨子さんの作品、大好き…!!
現代劇なのですが、幽霊ものということでペテンでない霊能力がキーであったり、
ファンタジー要素も含みます。ので、苦手な方注意です。

これ読み進めていて、ほんとうに「どうなっちゃうの…!?」と
ハラハラしながら読んでいました。
翼って本当に恋人なのか…?行動が怖い…、とか
後(うしろ)さん(霊能者)、悪い人…?とか、
あとページ数これしかないよ、続き物!?とか、
続きが早く知りたくて、どんどん読み進められます。楽しい。

本編で特にお気に入りなのが、晋太郎と翼の出会いです。
10ページちょっとでしかないのですが、
出会い~彼らがお付き合いをしていたわずかな時間だけでも
晋太郎の人の良さ・翼がどれだけ救われていたか(また絶望したか)が
分かってしまう、素晴らしいシーンでした。

というわけで、攻の晋太郎が、その善性を含めとても可愛いです。
一生懸命で、一途で、感情が豊かな攻は良い…

本編を読み終わって、メリーバッドエンドだなぁ…と思いました。
彼らの行く末を考えると切なくなりますが、
でも、(お互い以外の)誰かに迷惑をかけるわけでもなし、
晋太郎のとあるセリフのとおり「俺たちはこれでいいんだ」
という一言に尽きると思っています。素敵なお話でした。
 

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