「モノトーン・ブルー」あらすじ・感想

■書籍情報

著者ながべ
書名モノトーン・ブルー
レーベルBBC DELUXE
出版社libre
出版年月日2021/06/18

■あらすじ

世界はモノトーンで退屈だった。

ーー彼が来るまでは。

猫のハチがいる獣だらけの学校に転校してきた蜥蜴のアオイ。

単調な毎日を持て余していたハチにとって、

それも別に興味を惹かれることではなかった。

しかし放課後、アオイの小さな秘密を覗き見る。

それは目の覚めるような、強烈な、青。

必死に隠そうとするアオイに、ハチは一つの提案をする。

裏表紙より

■カップリング

攻?:何事にも無気力で自由気ままなネコ・ハチ

受?:種族にコンプレックスを抱く成績優秀な転校生の蜥蜴・アオイ

■感想

ランクA
種族の異なる二人が、秘密を通じて近付いていく青い春のお話です。
いや…もー素敵でした。

興味のないことにはとことん食指動かないハチが、
アオイの秘密には興味津々。
ハチが(勝手に)テリトリーにしている学校の秘密の場所へも、アオイを迎え入れる。
そんなアオイが別の人たちと仲良くしている姿を見ると
モヤモヤイライラ。
アオイにだけ向いていく気持ちの意味と、
その名前が分からずにいるハチが可愛いですね…

アオイは、猫や犬が大半を占めるこの世界では
異質ともいえる蜥蜴です。
自身が獣でないことを呪う姿が、痛々しく悲しい。
けれど、蜥蜴であったがゆえにハチとの出会いがあり、
ハチとの出会いがあったゆえに個を認めてもらえる幸福にめぐりあえた。
彼が転校してきた経緯を知ると、手放しでよかったね、とは言えないけれど、
自分の種族を呪わずに済む理由がひとつ見つかったことは
間違いなく良かったよね、と思いたいです。

こちらの作品、どちらが攻か受かが言及されていません。
アオイの首筋に嚙みついたから、
猫の習性的にはハチが攻なのかな~と勝手に思っています。
表紙もハチが左、アオイが右ですし。
でも、作中で度々登場するハチのテリトリーにおいては、
アオイがハチの左隣に座ります。
で、アニメイト得点のペーパーでも、作者様のコメントで
「トカゲとネコのアオハルマンガ。」とのことで、
アオイを先に出しているんですよね~…
僕はハチ×アオイを押したいです!!!

商品リンクの画像でネタバレしてしまっているんですが、
こちら帯を付けている状態と、
帯を外した状態で絵が違っているんです。
気付いたのが読後だったので、めちゃくちゃ嬉しくなっちゃいました。
しっぽで始まった二人のしっぽが…と思うと、
その距離がどれだけ近付いたかが分かってニコニコしちゃう。
 

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