■書籍情報
著者 | 木山はる |
書名 | それじゃあこれから何をする? |
レーベル | BBC DELUXE |
出版社 | libre |
出版年月日 | 2021/06/18 |
■あらすじ
離婚したとたんにモテが加速し、
女性がちょっとだけ苦手になってしまった大津(おおつ)。
さらに周囲の好奇心まじりの気遣いがストレスに。
普段の生活では出会わないような誰かと話をしたくて、
ゲイ専用マッチングアプリに登録する。
そこで出会ったのは可愛らしいが愛想のないアキだった。
アキは決して叶わぬ片思いの寂しさから、
一夜の相手を求めてアプリを利用したのだ。
アキの危なっかしい様子が気がかりで、
度々デートに誘う大津だが…
アキの行動や感情が読めず、次にどうしたらいいかわからない。
あれ…恋ってすごく難しいぞ!?
裏表紙より
■カップリング
構いたがりおせっかい攻め × コミュ障、休職中。寂しがり受け
単行本帯より
攻:大津 友輔
受:アキ
■感想
ランク | A |
鬱屈とした思いを抱えて、出口のない迷路をぐるぐる迷ってしまう子には、
嵐のような男を宛がうのが良い。
アキは、自分の好き嫌いですら、ポツリポツリとしか言い出せないような、
決しておしゃべりではないタイプ。
おそらく人の話に相槌は打てるけれど、そこから話を広げるのは苦手なような。
幼いころの境遇のせいではあると思うのですが、
主張せず、閉じた世界に安息を求めた末に、自分の首を絞めてしまう子。
だからこそ、閉じた世界を壊してくれる人が必要だったと思います。
構いたがりで、少しうるさくて、強引で、おせっかいな、そんな男。
攻の大津のことです。
ちょっと独善的だなぁと感じる部分もあったけれど、
アキが抱え込みがちな暗い気持ちを、飲み込んで吹き飛ばしてくれるのは、
間違いなくこの男なのだと思います。
大津と付き合う上でも、アキは悩み苦しむことがあるのだろうと思いますが、
大津という嵐は、きっと何度でもその暗い気持ちを晴らすんだろうな、と。
そして何度でもアキを安心させてくれるのだと、そう思います。
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